MA(マーケティングオートメーション)をざっくり解説

目次

MA(マーケティングオートメーション)はご存知でしょうか?

※長いのでマーケティングオートメーションの通称であるMA(エムエー)で以下解説を進めます。

日本で話題になってからもう3,4年ほど経ちますね。

特に3年ほど前(2015年)は日本におけるMA元年と言ってよいほどWebマーケティング界隈では盛り上がりました。

また、ちょうど海外のMAを扱うツールでも大手のMarketo(マルケト)の日本法人もでき、いろんなウェブメディアでも紹介されたのもあり、名前だけは聞いたことがある方も多いのではないでしょうか?

最近はMAの盛り上がり・目新しさも一段落し、あまり聞かなくなったかもしれませんが、あえてMAの良いところだけを今回はざっくりと解説したいと思います。

※MAはいろんなベンダーからリリースされており、商品により機能が異なります。

今回はMAの個別の機能の紹介というより、MAの一般的な概念・機能を解説いたします。

MAとは?

MAは、マーケティング活動における各プロセスを自動化・仕組み化するためのプラットフォームで、提供されているサービス・ツールの事や全体的な概念を総じてMAと呼ぶ事が多いです。

例えば、自社のウェブサイトのフォームからお問い合わせをしたユーザーや、メルマガのリンクをクリックした事のあるユーザーに対し、GoogleAnalyticsなどでユーザーの傾向を知ることはできますし、メール配信等のシステムで属性(性別や年齢、都道府県ねど)に合わせてメールを送ることは可能です。

ただし、ユーザーがウェブサイトに再度訪れたらメールを送信する、最近サイトに訪れてなかったらメールを送信する、サイトの特定のページをよく閲覧したら該当する内容のメールを送信する、などなどユーザーの行動に合わせたアプローチをしようと思うと、ウェブ担当者が頑張って解析してメールを送信すれば不可能では無いですが現実的には難しいです。

上記のような一連のアクションがシステムによって自動化されたらどうでしょう?

ユーザーの属性・興味関心に合わせたアプローチ(メール送信など)を最適なタイミングで行うことが可能です。

例として、Amazonで買い物をするユーザーは既にMAを体験しているかもしれません。

Amazonでよく見ている商品や興味のあるジャンルの商品がほしいなぁと思っているタイミングでメルマガが届いたことはありませんか?

これはAmazonのサイト内での皆さんの行動がAmazonのシステムによって収集・解析され、皆さんがほしいと思っているタイミングでほしいと思っている内容のメールが自動で送信されているのです。

こういった機能こそがMAの基本と言っても良いでしょう。

今ご説明した内容・機能はあくまでMAのごく一部です。

次章では代表的なMAの機能をご紹介いたします。

MAの代表的な機能

MAは、今まで担当者が手動で行っていた一連のウェブマーケティング活動(ユーザーへのメール・ユーザーのウェブサイトでの行動パターンの解析及び行動パターンに合わせた営業活動など)をシステムによって自動化するための仕組みです。

ウェブのマーケティング活動において、最終的なコンバージョン(ウェブでの成果=お問い合わせ・資料請求など)までのフローとして大きく以下の3つがあります。

見込客の獲得


見込客の育成・選別


既存客へのフォロー

この3つのフローにおいてMAは抜群の効果を発揮しますので、各フローに対してのMAの機能についてご説明いたします。

フロー1:見込客の獲得

マーケティング活動においての最初のフローはまだお客になっていないが将来的にお客になりえるいわゆる「見込客」を獲得することから始まります。

当初ウェブサイトに訪れたユーザーは、誰かわかりません。

※ここでは名無しのお客様と呼びます。

名無しのお客様はメールフォームでお問い合わせをする際に、名前や住所・メールアドレスを入力したとします。

ここで、名無しのお客様とお客様の情報がマッチし、名無しのお客様から見込客となり、お客様を特定できることとなります。

「見込客」のお客様のサイト内での行動は、「クッキー」と言われる技術によりMAのシステムに保存されます。

また、名無しのお客様の状態の行動も保存されているため、名無しのお客様が見込客となった場合は名無し時代の情報も引き継がれます。

MAでいう見込客の獲得とは、ただメールアドレスを獲得することではなく、お客様の個人情報とサイト内での行動情報を紐つけることを指します。

この情報が以降のマーケティング活動の基本となり、この情報があってこそもMAと言えます。

ちなみに、MAでは見込客の獲得の事を「
リードジェネレーション
」といいます。

フロー2:見込客の育成・選別

フロー1で見込客(将来的にお客になりえそうなユーザー)を獲得しました。

次に重要なのは、見込客をお客様にすることです。

見込客をお客様へすることを「見込客の育成」と呼び、またお客様へとなりうる可能性の高い・低いを分けることを「見込客の選別」と呼びます。

見込客の育成において根幹を成すのが、自動的なメール配信です。

これはいわるるメルマガ配信・メールマーケティングとは少し違います。

見込客のサイト内での行動に対して、最適なタイミングで最適な内容のメールを自動的に配信することで、見込客の興味に合わせてメールを送り、興味を高めてお客様へと育てます。

見込客の育成において重要な機能が見込客の選別です。

同じ内容のメールを最適なタイミングで送信しても効果は低いです。

見込客の興味関心・今どのくらいお客様になりえるのかを自動的に選別し、予め用意していた複数パターンのメールの内容から最適なものを最適なタイミングで送信することで、より効果を発揮します。

ちなみに、MAでは見込客の育成のことを「
リードナーチャリング
」、

見込客の選別のことを「
リードクオリフィケーション
」と呼びます。

フロー3:既存客へのフォロー

フロー2で見込客をお客様へと育成し、既存客へとなりました。

では既存客となったらほったかし!というのは勿体ないです。

既存客に対し更に自動的なメールの送信を定期的に行うことでリピーターとして長期的な関係性を築くことができます。

また、MAでの既存客へのフォローは、リアルな営業活動にも大きく寄与します。

既存客がウェブサイトへ訪れた時間・頻度・よく見ているページなどでの興味関心などのデータを営業に送る事で、より正確な営業活動が可能になります。

そういう意味では、MAは全てを自動化するだけでなく、最終的な営業活動の助けにもなるのです。

メジャーなMAツールのご紹介

MAは、マーケティング活動を自動化するための仕組み・機能になりますが、その一連の仕組みがツールとして提供され、それを利用することがMAを利用するということになります。

MAを提供している会社は多数ありますが、その中でもツールを3つご紹介いたします。

Marketo(マルケト)

株式会社マルケトが提供するツール。

toB、toC問わず幅広い企業に対応が可能で、ユーザコミュニティも活発なため情報が多い。

料金

初期0〜

月額14万〜、22万〜

https://jp.marketo.com/

Adobe Marketing Cloud(アドビマーケティングクラウド)

アドビシステムズ株式会社が提供するツール。

主にtoCがメインだが、費用がかなり高めというのもあり、パナソニック、ソニー、花王など大企業の導入実績が多い。

料金

初期:800万〜

月額:100万〜

https://www.adobe.com/jp/marketing-cloud.html

Mautic(マウティック)

世界初のオープンソースのツールで、クラウドでも利用できる。

自社サーバーに自分でインストールすれば全ての機能が無料で利用できるが、クラウドの無料機能でもそこそこの機能が利用できる。

料金

自社サーバーへのインストール型:完全無料

クラウド無料:無料(リード数5000件、メールは1日1000通まで)

クラウド有料:月100ドル(リード・メール制限無し、サポート対応有り)

https://jp.mautic.org/

まとめ

今回はマーティングオートメーションについて、ざっくりとご説明させていただきました。

MAはツールによっても機能の違いがあり、メリット・デメリットもたくさんありますが、

概念としては、ウェブサイトに訪れる見込客を獲得し、お客様へと育て、その後もフォローし、長期的な関係性を築く

という一連のマーケティング活動を自動化するというのが目的で、それに対してはどのツールも同じになります。

その目的を達成するための機能の部分で、各ツールによって違いがありますし、導入企業の規模・対象となるお客によって最適なツールの選定が重要になってきます。

ということで、次回はよりマーケティングオートメーションの各ツールの比較・詳細をご説明できたらと思います。

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